Silver メッキ撚線でLANクロスケーブルを自作で度肝を抜かれた!
銀メッキ撚線は特性に優れLANケーブルに最適
最近はネットワークオーディオもPCオーディオに負けず人気になってきていて、LANケーブルによる音質の違いも注目されています。
LANケーブルはカテゴリー5Eで100MHzの高周波で伝送されるため、高周波特性に優れた設計がされています。
転送速度10Gbpsにもなるカテゴリー7になると600MHzにもなります。
デジタルだから音なんか変わらないよ!
っと思われている方がほとんどかと思います。っていう私もその一人だったわけですが、やってみたらビックリするぐらいの変わりようで戸惑っておりますΣ(゚□゚(゚□゚*)
いきなり高価なシルバー線の既製品は買う余裕がないのと、それに短いLANクロスケーブルで試したかったので自分で作ってみることにしました。
潤工社のFEP被膜(ジュンフロン被覆)7/0.12(0.08SQ)銀メッキ線!(ボビンのほう)と
シールド付きCAT6ケーブル
LANケーブルの作り方
LANケーブルはケーブルとRJ-45のコネクタとカシメ工具があれば誰でも作れます。しかし、今回は普通の撚線(よりせん)からツイストペアを作り、それを4組合わせてクロスケーブルを作っていきます。
といきなりは難しいので銀メッキ線のついでに購入してきた、カテゴリー6のLANケーブルでクロスケーブルも作ってみました。こちらはシールド付きなので音質の違いが出るかも確認したいと思います。
銀メッキ線は今回購入した撚線の他に単線、純銀線もあります。
撚線にした理由は安いのと曲げやすいという理由からです。
ツイストペアを作る
LANケーブルは高周波で転送するためノイズに強くないといけません。
そのため対となる線でツイスト(撚り)しておきそれを4組あわせて1本のLANケーブルになります。
今回作るのは10㎝ほどのクロスケーブルなので1mほどに切ったケーブルを半分に折りより合わせて撚線を作ってしまいます。
それを4つに切り分ければ準備完了。
コネクタとの結線
LANケーブルにはストレートの場合、主にAとBの結線方法があります。
がどちらも3番と6番をペアにして後は隣同士がペアになっています。
両端を同じ結線にすればLANストレートケーブルが完成です。
クロスケーブルには更に1000BASE-Tと1000BASE-TXがあり、それぞれ微妙に結線が違います。
今回は1000BASE-TXのB結線でいきます。これは前回作った時に協和ハーモネット製のクロスケーブルを参考にしたので同じ結線方法にしました。
片側は通常のB結線で作ります。線材は同じ色なので区別がつきずらいですが、3番6番がペアになっていればとりあえずOK!
問題はここから
色による判別ができませんから導通チェックしながら線の配置を確認していきます。
高粘着力の両面テープを貼っておき、順番に並べて行くとバラけずに済みます。
反対側の結線順番
1→3、2→6、3→1、6→2
4→7、5→8、7→4、8→5
になります。
色順で見ると
片側1から
橙白、橙、緑白、青、青白、緑、茶白、茶
もう一方を1から
緑白、緑、橙白、茶白、茶、橙、青、青白、
になります。
ホットボンドで根元を固定しておきます。コネクターに入らなくなるのであまり線の先につかないように注意します。ホットボンドは厚めに持った方がコネクターでカシメた時抜けにくくなります。
先端を切り揃えマジックで印を付けます。
並び順が崩れないようにコネクターに挿入しカシメます。この時線の先端が奥まで入っていないとカシメがうまくいかず導通がなくなるので丁寧にやりましょう。私は1回失敗しました。。。
導通をチェックし線の抜け防止にホットボンドでコネクターとケーブルの隙間をホットボンドで埋めれば出来上がり!
完成!
コネクターにはロードバー付きの2ピース製がありこちらのほうがやり易いかもしれません
今回購入した銀メッキ線は0.08sqでケーブル外径0.86になります。RJ45のコネクターにはほんの少し小さめ(使えなくはない)なので、もう一回り大きめの0.14sq外径0.98でも大丈夫かもしれません。太さ1㎜までならいけると思われる。
ロードバー付きなら0.08sqでいいでしょう。
音質チェック
現在メインで使用しているPCトランスポートはJPLAYデュアルPC構成のシステムをネットワークオーディオとして利用しています。
デュアルPCはLANのクロスケーブルで直結されていて、ここのケーブルを変えるだけで音質がどんどん良くなっていきました。
今回はその集大成ともいうべき銀メッキ線のクロスケーブルです。
今までは協和ハーモネット製のケーブルで短く自作したクロスケーブルを使用しておりました。これでも十分な音質です。
これはシールドタイプで単線ということもありそれだけで、協和ハーモネット製よりも特性に優れています。
それもあってか音像定位感が格段にアップし楽器の配置がハッキリと判ります。
それに伴い、残響音の混濁が減りステージ内で音が溶け込んでいく表情がわかるようになりました。
聴感的なSNは改善したようには感じませんが、音の出どころが出るべきところから出ることで臨場感も出てきました。
本命銀メッキ線の実力は?
さあいよいよJPLAYデュアルPC構成の集大成。銀メッキ線によるLANケーブルの登場です!!
ケーブルをつなぎ変え再生をポチっとな
!!ほぅあっ!!!
こ、これはすごい、まだまだ出ていなかった音が出てくるではアーりませんか!
音像とかSNとかでは表現できない、本当に細かい音の情報が紡ぎだされ楽器そのものの質感を纏った綺麗な音が出てきました。
何というか高級感のあるゴージャスな音
いやゴージャスというよりも本気(マジ!)の音、いや臨場感が半端ない!
といった感じだろうか?
もう語彙力なくってすみません。
まあ巷にもシルバーメッキ線によるレビューはあると思うので、それらと同じ感じだと思います。
現在はサーバーからネットワークでJPLAYStreamerにレンダリングしているのですがこちらはカテゴリー5Eなのでこれも変えてみたくなりますね。
しかも単線のほうが撚線よりも特性に優れるため、これも試してみたい。がしかし、メッキ線はメーターあたり200円近く(通販)するので、LANケーブルだとこれが8倍になるわけなのでどうしようかな~
しかもネットワーク機器の配置上5mが必要になるからさすがに銀メッキ線で自作は中々厳しいかもしれない。
カテゴリー7あたりで妥協するしかないだろうか・・・
後銀メッキ線+シールドも試してみたい!!
悩みは尽きぬ。
次回に期待?
まとめ
ネットワークオーディオにおけるLANケーブルの重要性はかなり高いことが分りました。
デジタルだから転送できればOK!では済まされない領域です。
私はアナログもデジタルも技術的なことは分かりませんが、転送速度だけで音質が決まるわけではなく様々な要因で音質の変化が起きると思われます。
皆さんは先ずやってみましょう。音質を考えるのはそれからでも遅くない。
自作は無理だとしても、何も試しもしないで音質を語るのはハッキリ言って愚行です。理屈だけでオーディオの音質がわかるのであればメーカーは必要なくなりますよね?
最近SNSとかで知識ひけらかすだけの輩が本当に多いこと。
因みにLANケーブルの用語集
カテゴリー CAT5E、CAT6、CAT6E、CAT7が現在の主流です。
芯線 単線、撚線(よりせん)があり単線のほうが特性はいいが硬い。
シールド UTPがシールドなし、STPがシールドあり、屋外用にシールド付きが多い
オーディオマニアには定評のあるBELDEN製オーディオ用LANケーブルも出ています。
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コメント
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はじめまして、おいけと申します。
LANケーブルをイチから自作されてる方に出会えて嬉しい限りです!
当方は同軸ケーブルを使って1236のみの10bass仕様のケーブルを作ったりしてます。それでも市販のCat6とは比べ物にならない音質で鳴ってくれてます。
ジュンフロンは何色か色付きも選べますので、それらを組み合わせれば作りやすいのではないでしょうか?
線径で抵抗値もかなり変わりますので、音質も変わってくるかも?ですよね。
BELDEN1874aはイイ部材使ってますので、バラして組み直して使ってます。現在当方のリファレンスです。
他にもリッツ線なんかも楽しい音になったりとかなり遊べる分野かと思います。
これからも拝見させて頂きます。どうぞ宜しくお願い致します。
投稿: おいけ | 2018-04-25 16時37分
おいけさんコメントありがとうございます
記事にしてませんが、このジュンフロン線はリケーブル風の編み込み線を作るついでに作ってみました。確かに最低でも2色はあった方が作りやすかったですね。
10bass仕様ですか、面白そうですねでもハイレゾは厳しそう?
今度オヤイデの銀メッキ線LANケーブルの切り売りで作ってみるのでベルデンも買って比較してみたいですね
投稿: birochan | 2018-04-25 19時18分
お返事ありがとうございます!
ジュンフロンはリケーブルでは定番でしたか。
あ、間違えて10と書いてますが100baseの間違いです(°▽°)
176.4kHz24bitのflacで8.5Mbpsですからそれでも役不足とは感じませんでしたよ、流石に今はCat6相当の物に変わっていますが。
線材もですが、絶縁体や外部シース、シールドの有無でも音は変わっちゃうのでもう大変ですね(笑)
もし比較されたならまた感想お聞かせください!楽しみにしてます。
投稿: おいけ | 2018-04-25 20時00分
おいけさん
絶縁体、シースによる音の違いをご存知でしたか。さすがですね。
線材は好みや特性で使い分ければいいですが、絶縁体は奥が深いです。
100baseは4本2ペアでできるのですね。
今のところJPLAY用のデュアル直結用のみでしか試せてませんが、同じ線材で100baseのクロスと1000base‐TXのクロスで違いがハッキリ出て色々試しています。
一応リケーブル風の線はTwitterのほうにアップしてます良かったら見てください。
投稿: birochan | 2018-04-25 23時50分
はじめましてお世話になります。
地味に苦労されて、地味に面白い工作をされており、興味深く拝見させていただきました。
似たようなことを考えたり、実践しておりますが、下記、参考になりますでしょうか。
電気的導通は、銀、銅の順で高く、すずやニッケルなどはそれと比較して一桁電気的な導通が下がるらしいです。
銅の単線にすずメッキされているのは、銅の酸化を防ぐためとの見解があり、酸化銅の酸化皮膜はついても1umとの資料もあります。
電気信号は、すずメッキされた銅の単線の、すずメッキ側を流れる率が高いとか高くないとか、そういった資料も探すと出てきます。
銅の単線のメッキの種類で、音質?といいますか、聴覚上の違いがありそうですので、聴く側の好み、とも思えます。
個人的には、銅の単線が、すっきりしているように感じます。
86円/mのエナメル線、というのでしょうか、銅の単線に、樹脂コーティングされているでしょうか、そういうもので試してみるのも、傾向をつかむうえで有効かもしれません。
必要に応じて活用ください。
投稿: すけちょ | 2019-09-18 10時54分
>すけちょさん
>
コメントありがとうございます。
心線の素材は重要ですね。
ケーブルは構造や絶縁材もインピーダンスに影響してくるので、それらを加味して作っていく必要がありますね。
実際シールドの方法を変えたら認識しないストレージもあったので、本来素人が適当に作って出来るものではないのでしょう。
投稿: birochan | 2019-09-19 16時23分