卓上ボール盤SDP-300Vのベアリング交換したら芯ブレは減るのか
卓上ボール盤の芯ブレ対策
ミニボール盤のモーターが壊れてからお手頃価格の藤原産業 SK11 卓上ボール盤 SDP-300Vを使用しています。
購入時にチャックは交換してあり不満なく使用していましたが、なんとなく芯ブレが気になりだしてきました。よくアルミ板を加工するために穴あけをしますが、どうしてもアルミ板にドリルビットの先がワークに触れるところで位置がぶれるような気がしていました。
そこでベアリング交換してみようと検索してみると、SDP-300Vの改造をされている方を発見したのでそちらを参考に交換してみることにしました。
SDP-300V のドリルチャックをユキワ 13MG-6JT に換装
新しく購入したNTN製のベアリング
SDP-300Vで使われているベアリング
SDP-300Vはスピンドルを支える2つのベアリングとプーリーに繋がる軸を支える2つのベアリングで計4つあります。
先ほどのブログでスピンドルのほうが6201ZZ、プーリー側6203ZZと紹介されていたのでそれぞれ2つずつ購入しておきました。
ベアリングは日本製なら精度は大差ないそうなので私はNTN製のベアリングを購入してみました。
SDP-300Vのチャックのテーパー
SDP-300VのチャックはJT-33というテーパー(スピンドルとチャックを繋ぐ部分)になっています。
日本のメーカーで使われているところは少ないため、チャックを買うとなると海外製のモノか、地球印でお馴染み堀内製作所で特注する必要があります。
特注となるとお高くなってしまうので参考にしたブログのあららさんはユキワのチャックを使っているようです。しかし、ユキワのチャックは13MG-6JT(JT-6というテーパー)なのでスピンドルも交換してしまうという荒業に出たようです。
SDP-300Vの分解
SDP-300Vの分解しないとベアリング交換できませんから、あららさんのブログを参考に分解していきます。油が付いているのでウエスを用意しておきましょう。
必要な道具
- 六角レンチ
- 各種レンチ
- スナップリングプライヤー
- プラハン(コンビネーションハンマー)
プーリーのイモネジを六角レンチで外します
外す必要ないモーター側も外してしまった(笑)
ハンドルのバネ部分のネジを外す
バネの戻りを窪みで引っ掛けて止めてあるので引き抜く
目印に使うネジなども外しておく
するとハンドルが外れる
ハンドルがある左側のネジも外しておく
事前にチャックと黒い留め具も外しておく
スピンドルのクイル(枠)が外れました
プーリー側の留め輪をスナップリングプライヤーで外す。ここはラジペンで何とか外せた
留め輪は下側にもあるが外さなくていい。というか外れないように下から木の棒などを当ててハンマーでたたいて外す。
スピンドルのほうもプライヤーで外す。自分はプライヤーないけど何とかして外した。
スピンドルをクイルからベアリングごと外します
自作プレス機ですが強度がないので、鉄の端材を当てています↓
ジャッキは4トンのモノですが何とか使えます。
もう一方のベアリングは枠の内側から木の棒などを突っ込み外します
スピンドルについているベアリングを外します
下側で外れても上側も通るので2回プレス機で外します。
新しいベアリングを入れていきます。
元々ベアリングが付いていた位置まで嵌めます。圧入時かなりキンキンと音がしました。
車屋さんで圧入機が必須なのが分かりました。
スピンドルを枠に入れます
上側のベアリングも入れたら留め輪を取り付けます。
外れてしまったプーリー側の留め輪を入れます。溝があるのでそこに嵌めます。
プーリーを嵌めて留め輪を付ける。
後は他のパーツを元に戻して完成。
早速試しで穴あけしてみると、なんとなく切り込みがスムーズに入っている気がします。一応成功といったところかな。
SDP-300VはあくまでDIY用途の安価な卓上ボール盤なので、ベアリング代の約900円分の投資で気分的に改善した気になるのはコスパが良いかも?(笑)
本来、回転軸などの芯ブレを計るならダイヤルゲージを用いると便利です。
ダイヤルゲージをマグネット付きスタンドに取り付けると、どこでも設置できるのでおすすめです。
それとSDP-300Vを分解して分かったことがあります。
SDP-300はクイルが下がるときにブレないようにするために、クイルの溝にネジを押し付けて振れを抑えている構造でした。
スイッチを入れスピンドルがただ回転している状態では芯ブレは感じなくとも、クイルを下げる時に抑えネジが上手く機能していないと振れが大きくなってしまう原因のようでした。
詳しく解説しているブログ→卓上ボール盤(SK11 SDP-300V) 低速化
ボール盤の振れはスピンドルだけでなく、このクイルを支えながらもスムーズに降ろせる精度が必要なようです。
その振れを根本的に解決するために本体に割りを入れる方法もあるようです。さすがにここまではできませんが、クイルの溝とネジを改善して作業性を改善できればなと思います。
低速化もいずれやってみたいですね。
2020.5.23追記
暫く使ってみてクイルが下がった時のブレが気になるのでクイルの溝を止めるネジを加工してみた。
付属のネジは平らに削ってあり、溝に入ってからネジを回して溝の側面を押さえるように加工されている。なので少し先をとがらせ溝の底に当たりつつも側面を押さえられるように加工してみた。
ちょっと削りすぎてしまったかもしれない。ネジを回していくと底部にまであたり、溝の凸凹でクイルがガクンガクンと降りていく感じになってしまった。
なので、転がってたネジを大まかに先をテーパーに削って溝の角に当たるようにした
あー底部を平らに削りてー!!
2022.4.20追記
自作エンドミル(フライス盤)の3mmチャックと軸付き砥石を購入して平らに削りました。
溝は約5mmなので3mmの軸付き砥石を使用して、底部の凸凹をならします。クイルのベアリングに削りカスが入らないように養生してバイスに固定。バイスのV溝に合わせて固定してダイヤルゲージ見たら水平とれてなかったのでバイスの底に合わせた。
真ん中に筋が入ったが大丈夫だろうか?
クイルを組みなおし溝に当てるねじを溝幅より小さくして底に当ててクイルを下げてみると少し抵抗はあるがスムーズに動くようになった。まだ穴あけ試していないが満足できる修正になった。はず。
もう少しネジの先を滑らかにするとよりスムーズに動くかもしれない。
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